さて、ネットの中ではやれハウスメーカーがどうだとか、工務店だからどうだとか一般人が勝手な事を書きこんでいるわけですが、そもそも論として大手ハウスメーカーと工務店とではまったく異なる建築会社なのですね。
これを一緒にしてしまう事でおかしな事になっているわけなのです。
その背景には、工務店と名前のつく会社が企業であったり、ハウスメーカーといっているわりには、メーカーでなかったりと名称が一般人の判断をややこしくしている事もあります。
基本中の基本から理解して行く事にしましょうね。
まず、ハウスメーカーとは、メーカーと名のつく限り、自社製品を持っている、製造できる事が基本になります。
つまり出来合い品や流通品だけで建築する会社は基本的にはメーカーとは言えないのですね。
また、商圏に関しても複数府県にまたがり、建築を可能にしている事も条件になってきます。
沖縄や北海道と言った特殊な場所を除く本州に関しては、どの府県でも建築できる会社がメーカーとしての判断基準ともされています。
そして、企業としての組織が存在している事です。
大企業に分類される会社ほど、メーカーと言えるでしょうね。
まあ、一般の人達がしっている製造企業の大企業と同じような組織を持っていると考えると分かりよいでしょうね。
さて、大手ハウスメーカーと一般的な地場工務店との大きな違いとは、建築士がいる、いない、そしてその種類と数です。
工務店という名のとおり、組み立てる事が専門です。
設計業務や申請業務を外注している所が大半です。
この点にも注意が必要なのですね。
建築士には、大きくわけて2種類あります。
間取りやデザインが主である意匠建築士。
建物の構造的な部分を主とする構造建築士。
これらは、同じ建築士としての資格を取る時に知識としては必要ですが、得手不得手があるので実務となれば得意な部分で仕事ができるのも建築士です。
特に木造住宅の一般的な住宅、簡単に言うならば、平屋や2階建ての住宅に関しては意匠建築士だけで設計業務を行うのが工務店では普通なのですね。
ここにいろいろな闇の部分が隠されているわけです。
意匠建築士は何故、構造建築士では無いのかという疑問がその答えになります。
また、3建ての住宅を計画する時に必要になってくる構造計算に関して、初めて構造建築士に仕事を依頼するという工務店があるのも工務店のおかしな特徴なのです。
では、大手ハウスメーカーではどうなのでしょうか?
大手ハウスメーカーにも意匠建築士と構造計算専門の建築士がいます。工務店との違いは社内にこの2種類の建築士が在籍しているのですね。
お客さんと直接打ち合わせをするのは意匠建築士でその建築士が書いた図面を構造的に判断するのが構造建築士なのです。
つまり、社内ルールにのっとった形ではありますが、構造的な部分に関してもチェックされた設計になっているわけです。
品確法でいう所の耐震等級は社内ルールとは別の話になりますので、ごちゃまぜにすると理解しにくくなりますので、今回は書きませんが、このように建築士だけでも大きな違いがあるのですね。
一般人や他社を中傷したいと思っている業界人達のやれ工務店がとか、ハウスメーカーがというのは、多くは間違いなのです。
また、工務店で建築すべき人とハウスメーカーで建築すべき人とも同じではありません。
どちらが良いとか悪いとかではなく、より適しているかだけの問題なのですね。
それを理解させてくれる人があまりにも少なすぎるので、変な固定概念に左右され、他人を中傷するような結果になっている事がネット上では多いのです。
注意しましょうね。
岡本顧問事務所は、建築業者・ハウスメーカー向けには、営業戦略・営業教育の営業顧問業務を行い、また、一般の方向けには新築住宅・注文住宅相談所として個人宅建築計画すべてに関して、指導・サポート業務を行う住宅建築における専門家、住宅コンサルタント・住宅建築アドバイザーです。
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