ザ・ヒストリー
人それぞれ、いろいろな人生を送ってきたわけです。
岡本顧問事務所の代表である私にもいろんなことがあっての今なのですね。
この業界において皆さんの知らない事を沢山経験してきましたのでそれを歴史として書いて行く事にしましょうね。
他人の人生ですが、これから住宅を建築されようと思われる方々には必ずプラスになる事も沢山あると思いますよ。
それでは始めましょう。
前回書きましたアプローチツール。
今から思うと、本当によくできていました。
注文住宅営業は、お客さんと面談する時に自前でアプローチツールを作るのですが、経験が少ない知識の乏しい営業ほどこのツール枚数が多くて、まったく使い物にならないのですね。
そもそも、ツールは何のためにあるのかを取り違えているケースが多くて、知識不足を補う為に道具化しているケースが多いのです。
それ故にお客さんの心に響く、理解してもらうまでには行かないわけです。
また、そのようなツールを使っている営業ほど、話が面白くないのですね。
お客さんがすぐに飽きてしまい、話を聞かなくなってしまいます。
このような状況は現在も展示場内では日常茶飯事なのですね。
これを解消する為に、注文住宅営業達は日々、訓練をするわけです。
当時の私達も会社が用意してくれたこれらのツールを使いこなせるように訓練を重ねました。
日常的に行っていたのが、ロープレ(ロールプレイング)です。
疑似対話を沢山したわけですね。
接客業のケースでは、このロープレと呼ばれる疑似対話の訓練を必ず行う事になります。
お客さんとの対話を想定した訓練なのですが、これがなかなかの曲者なのですね。
本物のお客さんではなく、同僚や先輩と言った同業者が相手になるわけです。
するとどうしても知識の確認テストになってしまうのですね。
ロープレの相手役が上手な人はほとんどいません。
自分の知識レベルを向上させる、確認する程度の訓練にしかならないのですが、営業初心者は、この対話の訓練がまず重要になってくるのですね。
面白い事にこれも数をこなすとそこそこ話せるようになってくるわけで、対話がうまくなったように勘違いする時期が必ずやってきます。
そして、実践で実際のお客さんと対面すると、訓練のようには行かないのですね。
これに気がつくまでの時間で契約までの道のりの長さが変わってくるのです。
他人と同じような感じでこの訓練をしていると一条では、首になるタイミングが近くなってしまいます。
習熟期間と猶予期間のバランスが悪いので、習熟するまでに首切りが来てしまうのですね。
これを解除する為には、沢山の実践訓練をするしかないのですね。
ロープレで知識と客の対話の掴みの部分を習得し、本物の客を使って実践をどれだけ重ねることが出来るかで明暗を分ける事になります。
これに気がつかない営業マンが多い為に、退職者が沢山出て来るのですね。
私は、とにかく人の何倍も訓練しなければいけない状況だと自覚していました。
第一に年齢と見た目の営業経歴が合致していないわけなのですから、展示場での本番時には、年齢にそくした営業マンを演じる必要があったわけです。
そのために私が行った事は、とにかく人に会うという事でした。
幸いにして、営業所や住宅公園には捨てられた顧客名簿があふれていました。
数百名の捨てられた名簿があったわけです。
私はこれらの名簿を手あたり次第に訪問して、疑似面談を行いました。
日に数十名の客宅に突撃訪問をして、接客訓練を行ったわけです。
一度は展示場や住宅公園に来場された人達ばかりなので、まったくの飛び込み営業とは異なりましたが、不在や断りの連続でしたので、それなりのメンタルも必要になりました。
そんな中でも目標をもって訪問をしたのですね。
例えばインターフォーン越しに何分話が出来るとか、玄関から出て来てもらえるように話をするとか、実際に面談できたら何分話をするとかです。
そして、面談者数も一日何人以上と決めておき、それが完了するまでは夜でも訪問するといったような感じです。
この訓練が本番では実に有効に働く事ができました。
第一、展示場にお客さんが来てくれているのですね。
こちらから突撃訪問するのとは、まったく違って言葉は悪いですが非常に楽である事に気がついたのですね。
そして、対話時間が極端に長くなってきます。
新人の時でも平均して2時間程度、最長8時間、初対面のお客さんと話が出来るようになりました。
概ね、4時間以上、初対面で話が出来ると契約率は100%でした。
2時間以上でアポ率は100%です。
つまり、初対面で2時間以上、実の有る話が出来ると契約などは難しい事では無い事に気がつくわけですね。
実は、一条工務店ではこの事には新人マニュアルにも記載されています。
初対面の接客時間が2時間未満のケースは、個人管理顧客にはならないと記載されているのですね。
この意味に関しては、文章では理解できないわけですが、一条の実践経験からこの時間を導き出していたのでしょうね。
一条では展示場で接客する時は接客時間を記録していました。
事務所から展示場に出る為のドアに接客者の名前と接客開始・終了時間を記載するようになっていました。
これで誰がどれくらいの時間と客数を接客したかもわかります。
このようなデーター取りもしていたのですね。
長くなってきましたので、この続きは次回に。
岡本顧問事務所は、建築業者・ハウスメーカー向けには、営業戦略・営業教育の営業顧問業務を行い、また、一般の方向けには新築住宅・注文住宅相談所として個人宅建築計画すべてに関して、指導・サポート業務を行う住宅建築における専門家、住宅コンサルタント・住宅建築アドバイザーです。
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住宅コンサルタント 住宅アドバイザー 住宅プロデューサー