ハウスメーカーで注文住宅を計画する事は、普通に考えて最も安心した注文住宅計画であるべきなのです。
企業型の考え方は、製品に関しては大きな企業であればある程、充実した仕組みを作る事が出来るのが資本主義社会の常識です。
商品に関しての開発部門には、その分野に精通した有能な人材が沢山在籍しており、特化した技術で新しい道を開く努力を常にしているわけなのです。
また、法規に関しても法改正に順応するために専門の人材を配置し、また、法改正に携わる為に国に協力している部署もあります。
最低限必要な法律に対しては、順応できているのが当たり前なのですが、建築業界には、この法律に対しても勝手な解釈をして、安全性や将来性を失っている小規模な会社も多く存在しているわけです。
この点に関しては、大手ほど安全ラインが高いと言えます。
そのような注文住宅で一軒の自宅を建築する場合、最も安全であるはずのハウスメーカーでの計画でどうしてお客さんが困惑したり迷ったり、トラブルになったりするのでしょうね。
これには、明確な理由があるのです。
”カスターマーズ・アイ”という言葉をご存じでしょうか?
顧客目線と解釈している場合は、大きな勘違いである事を理解しましょう。
一般人であれば、勘違いしていても何ら問題ありませんが、この業界にいる人達が顧客目線などと言っている、あるいは考えているからお客さんが困惑し、トラブルになるのです。
顧客目線ではありません。
顧客目線とは、お客さんの目線の高さまで下がって見るという事を意味しています。
子供目線で見てみると言われるので同じように解釈しているようですが、カスタマーズ・アイとは全く意味が異なります。
お客さんの目として見る・考えるという事がカスタマーズ・アイなのです。
ハウスメーカー側には、このカスタマーズ・アイが必要なのですが、多くのフロントに出て来る人達がこの部分が欠落しているのです。
お客さんが何を考え、何を欲しているのかを単純に考えるのではありません。
お客さんと同じ考え方になる事が重要な事ではありません。
ここを勘違いしているから、お客さん程度のレベルで考えてしまうのです。
私は多くのお客さんの実際に注文住宅で建築された自宅や内容を見てきました。
それはすべてお客さん側に不満のある家ばかりです。
このような相談案件は、私のところに来る3割以上にもなっています。
これは現役時代住宅営業として従事していた時も同じような割合で相談者がいました。
実に住宅展示場で接客する3割程度は、すでに自宅を注文住宅で建築しており、不満がある方々だったのですね。
それらの話や実物を見てみるとすべてが素人発想の素人デザインの家ばかりなのです。
大手ハウスメーカーから地場工務店、設計事務所等、いろいろな家がありましたが、すべてが素人の家なのです。
何故だかわかりますか?
全部がお客さんの言いなりで設計・建築されたからなのです。
そして、建築会社側は、お客さんの意向に沿った、客目線で対応した結果、こうなったと言っているわけです。
お客さんとしたならば、自分達の意向がかなっているわけですから、文句の言いようがありません。
しかし、お客さんとしたならば、たとえ客の意向であったとしても建築の専門家としてのアイデアや意見があってこその注文住宅なのだから、何も意見されないと自分達の意見が正しい、良いと判断してしまうと言うのですね。
つまりは、素人考えでもプロが認める家だと自負して建築許可をだしてしまい、結果、住んでみると所詮は素人発想の家なので、いろいろな面で不満が出て来ると言うのです。
これは当たり前の事なのですね。
顧客目線を完全に勘違いして、客レベルにまで落ちた形で進めていっら結果なのです。
これでは、注文住宅とは言えないのですね。
注文住宅計画に求められている事は確かに客の希望・要望も重要ですが、お客さんが現在考えている、感じているその先に何が見えるかを専門家として提案してもらいたいのです。
お客さんが見れているもの、感じている物を理解し、その本質やその先に本来あるもの、住み続ける上において、長年住むほどに良さを実感できるものをプロとして提案してもらいたいのです。
これがカスタマーズ・アイであり、住宅建築者の使命なのですね。
これを私はずっと行ってきたわけです。
そして、関係するすべてのハウスメーカーの人達に教えて来たのです。
私は私を頼ってくるお客さんに関しては、まさに親族であるかのように詳しく観察します。
言葉や態度の節々に最大の注意を払い、言葉で表現できない部分に関しては態度や体温上昇に関してまでも注意して話を聞きます。
そして、本音の部分にまで深く入り込みます。
それだけ、鋭いキツイ質問もするわけです。
そして、私の中でお客さん像を作り出し、その像に基づいた自宅のイメージを構築して、そのイメージをお客さんと共有して、ハウスメーカーの関係者に私が伝えて行くのです。
私が伝えることでハウスメーカー等建築会社側は、建築上での表現手順が非常に楽になります。
道理を理解している指導者の立場である私から表現方法を得ることが出来るわけですから、建築士も自己表現が容易くなります。
この手順で初めての間取り設計を行うのに必要な時間は、50坪程度までの建築物であれば、1時間程度で完了できます。
そして、建築士が描いたラフ図面をお客さんに提示するだけで、ほぼ100%のお客さんがこれでいいと言うわけです。
実際に私がお客さんにコの時に言うセリフは、
「貴方が住むべき住まいは、このような感じになります。この住まいが欲しいのでしょう。」
お客さんは、
「はい、欲しいです」
と答えられます。
営業マン諸君、このような流れや対話を経験した事はないのではありませんか?
でも、これは事実であり、実際にこの場面に遭遇して口を開けたままの大手ハウスメーカーの優秀営業マンを何人も見てきています。
これが本物の打ち合わせであり、お客さんからも支持される注文住宅計画の入り口なのです。
カスタマーズ・アイ。
この言葉を実践できない限り、ハウスメーカーでの注文住宅計画は成功することはありません。
また、いばらの道を歩む事になります。
営業マンにこれをすぐにしなさいと言っても無理です。
できる人を雇う、頼むのが現実的なのです。
多少のお金はかかりますが、お金をかけるだけの価値は充分にあります。
このようなスタイルを実践し続けてきた私を雇いたい、手伝ってもらいたい、もっと詳しい話を聞きたいと思われる方は、下記の相談フォームを使ってお知らせください。
岡本顧問事務所は、建築業者・ハウスメーカー向けには、営業戦略・営業教育の営業顧問業務を行い、また、一般の方向けには新築住宅・注文住宅相談所として個人宅建築計画すべてに関して、指導・サポート業務を行う住宅建築における専門家、住宅コンサルタント・住宅建築アドバイザーです。
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