物を買う時に金額を気にしない人は、まずいないと思いますね。
余程の大金持ちで金に糸目をつけないと言った人以外、私もそうですが、普通の生活をしている人は、お金に関しては、気になる物です。
普通に生活していて、普通に物を買う事になれている一般人が、最も困惑するのが、注文住宅という事はあまり知られていません。
今回は、この注文住宅の価格に関して書いてみる事にしましょう。
私は、関西人です。
関西人だけがどうだと言うわけではありませんが、結構、お金にはシビアな考え方を持っている人が多いように感じています。
商売人が多い事が要因なのかはわかりませんが、とにかくいくら、なんぼと言った言葉が売買時に出て、それにプラスして、なんぼにするの、いくら引くのと言ったような値引きの話が出てくるのですね。
とにかく、安く買いたいという素性が大きく表に出やすいのも関西人の特徴のように思えます。
また、安く買えたことを自慢するのも関西人の特性のようにも感じます。
これいくらすると思う?と聞いて、買った金額よりも高く見られるとうれしく思う関西人も多いのですね。私もそうですが・・・
さて、そのような環境の中ですから、安くていい物を買いたがるわけです。
注文住宅において、安くていい物を買う事が果たしてできるのでしょうかね?
回答を先に書きます。
安くていい物という考え方は捨てる必要があります。
そんなものは注文住宅の世界ではありません。
注文住宅の世界における価格と言う概念は、値段なりという考え方になるのですね。
建築会社の規模と技術に見合った価格なりの商品が、その会社で売られている注文住宅という事になります。
このことをよく理解しておいてください。
多くの方々が、間違った考え方をしているのが、金額比較ができる商品だと思っていることです。
同じ会社内の同じ商品を比べる場合は、金額比較も可能ですが、会社が違う場合は、金額比較は不可能であるという事をよく理解しておいてください。
少し詳しく書いてみましょうね。
今日、新聞広告に関西特に大阪方面で手広く分譲住宅をしている建築会社のチラシが入っていました。
俗にいう建売分譲です。
土地と建物を同時に買うというスタイルですが、建物は未建築である故に多少の変更を可能にしているという一見すると建築条件付き分譲土地販売の形態をとっています。
知らない人が見ると注文住宅の広告のようにも観れるわけです。
そのチラシに書かれていた参考金額を例にしてみましょう。
建物だけの金額で考えてみる事にします。
細かな数値は書きませんので、大体の金額にしておきますね。
建物金額が約1700万円(27坪)、付帯工事が約330万円。
共に税込みです。
これで、単純に坪換算してみます。
税込みで約75万円という感じですね。
付帯工事無しの本体価格で考えても62万円程度になるのですね。
分譲建売ですから、土地の形状や外構に関しても大体同じような平均値で出せるために、付帯工事が明確になっていますが、それでも建売で75万円程度かかってくるのですね。
住宅性能に関しては、耐震等級が3と明記されていますし、制振装置も装備されているようです。また、地盤保証も付いての値段ですが、省エネルギーに関して目立った記載がなかったためにそこそこ程度、特筆すべき事はない程度なのでしょう。
今流に考えて耐震等級3程度の住まいを計画するとなれば、建売でも坪換算で62万円程度は必要になると考えるのが普通なのですね。
この会社、年間施工規模はそこそこ大きな会社なので、この会社よりも規模の小さい工務店、そうですね年間50棟未満の工務店や建築会社であれば、単純に同じ性能の建物を建築すると坪換算での単価は、高くなります。
当たり前の事ですが、仕切り価格が上がるので、単価も上がるだけの事です。前提として、同じ施工能力、技術者がいたとしてのお話ですが・・・
さて、大手有名ブランドハウスメーカー、ローコスト住宅メーカーではありません。
ミサワホームや積水ハウスと言ったハイコスト型の大企業の場合は、どうなるのでしょうか?
耐震等級3に関しては、一般工務店やこのような建売分譲住宅会社、あるいはローコスト住宅メーカーとは、違うという事を知らない人が多い、というよりも知らない人ばかりと言うのが実状です。
耐震等級3にも、2種類あることは結構知られています。
構造計算における耐震等級3に関しては、品確法における耐震等級3(壁量計算等々)と許容応力度計算における耐震等級の3がある事を知っていると思います。
これら2つの耐震等級3でも耐震力に関して差が有るわけなのです。
当然ながら許容応力度で計算された耐震等級3の方がより安心できるわけです。
どちらを採用しているかによっても、使われる材料にも技術力にも設計力に差が出てくるのですね。
さて、これ以上に差が出てくるのがミサワホームや積水ハウスと言ったハイコストメーカーになってきます。
構造計算の計算方法とバックボーンが一般的な工務店や建築会社とは大きく異なるのですね。
構造計算に関しては、4種類(厳密にいうと5種類)あり、大きく分けて2種類になります。
その2種類とは、許容応力度計算と限界耐力度計算になります。
先ほど書いた大手は、許容応力度計算における仕様規定材料ではなく、限界耐力計算における性能規定材料で構造計算を行う事になります。
そもそも、材料の持っている国が規定している性能ではなく、建物の限界値を各社で検討する為に、使われる材料の性能の限界値を構造体にして、実験・破壊を行い、それで得た数値を元に限界耐力度計算を行って建物の耐力を保証しているわけです。
これには、実証実験が不可欠になり、その実験で得た数値が重要になり、そのデーターを国に認めさせて認定まで取って、商品の一定化までおこなっています。
これが大規模ハイコスト住宅メーカーの基本的な真の実力なのですね。
故に坪単価換算にすると100万円をこえてくるわけです。
真実を知らない人達が自分達を有利にするために、人件費や広告宣伝費の上乗せが金額差に大きく反映されていると未だに馬鹿げた事を言っているようですが、まったく無知な人の戯言のようにしか聞こえません。
日本全国の大多数の地場工務店や建築会社の年間施工棟数は、100棟に満たないわけですが、ミサワホームや積水ハウスと言った大企業型のハウスメーカーは、1万棟前後の施工を毎年行っているわけです。
100倍以上の施工能力を持っているわけですから、スケールメリットの違いと利益金額も桁違いなのです。
これを勘違いするのも、馬鹿げた話なのですね。
もう、お分かりになったと思いますが、商品である限り、金額には意味があります。
同じサイズの建物であっても、まったく商品が違うわけなのです。
当然、価格も違うのです。
自分達が購入できる、あるいは、購入すべき価格帯はどの価格帯なのでかをシッカリと把握し、その中では、どのような商品が買えるのかを理解することなくして、正しい注文住宅、マイホーム計画にはならないのです。
このことを正しく理解する為には、資金・支払い計画を正しく行わなければいけません。
住まい計画で失敗している方々の多くは、この資金・支払い計画を失敗しています。
業者で資金・支払い計画をしてもらうと、その業者の商品を買えるようにするために、計画される場合が多いのがこの業界の闇でもあります。
また、保険会社の考え方から波及したファイナンシャルプラン等は、まったく使い物にならない事を知らない人達が多いのも計画をミスる理由の一つです。
資金計画に関しては、私のセミナー講座をご覧になられることを強くお勧めいたします。
さて、いかがでしたか?
注文住宅には、安くて良い物という考え方はありません。
価格なりの商品という事を、是非、理解してください。
また、買える住宅、買うべき住宅を知らずして、住まい計画を進めてしまうと確実に失敗し、後悔することを今一度、よく考えるようにしましょう。
また、分からない事、あるいは自分達専用に計画してほしいと思わられたら、躊躇せずにお知らせください。
真剣に何かしらの悩みや助けを必要とされている方は、下記の相談フォームを活用してください。(メールアドレスの間違いが無い事を充分に確認してから送るようにしてくださいね。こちらからの返信ができませんから)
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